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⑥モノへのアクセスタイムを減らす仕組み

⑥モノへのアクセスタイムを減らす仕組み
「モノはあって使えるのだけれど、使うまでに時間がかかる」という性質の課題には「アクセスタイムを減らす(選ばない・迷わない)」という仕組みで対応しましょう。
一つひとつは今まで言われてきたことなのですが、これを5つ組み合わせることによって作業のスピードが格段にアップします。だまされたと思って実践してみてください。

手順としては
まず初めに「モノを減らすこと」(整理)から始めます。目的のアイテムを素早く見つけるためには、相手をするモノの総数を減らし、見つけやすくすることが第一歩です。
モノが多ければそれだけ探すのに時間がかかります。同じ機能のモノがたくさんあれば、「今日はどれを使おうか」と迷います。また、不要なモノは「雑音」となり、目的のモノを隠してしまうこともあります。まずは、すべてのアイテムを机に出し、不要なモノをなくし、同じ機能のモノは1つにしぼるという作業をし、相手にするモノ自体の数・種類を減らしましょう。
これは昔から「整理」と言われていることですが、オフィスの机上や引き出しなどでもなかなかうまくいかないのではないでしょうか。とにかくここから始めてみましょう。

次に「定番・定量・定位置」(整頓)です。整理をしてモノを減らしても、それをキープするのはなかなかたいへんなものです。
人間は心配性なので、必要以上に予備、つまり「ストック」を持ちたがります。これは本能的なものなのでなかなかやめることができません。
私はこれを「定番」と「定量」という2つの仕組みを使ってコントロールしています。
使うアイテムをなるべく汎用性のあるものや手に入れやすいものを使うようにし、使い切っても、あるいはこわれても大丈夫という安心感のある状態にします。次にストックは「1つ」「1箱」「1冊」というように決め、必要以上にストックしないようにします。ストックを使い始めたら次のストックを用意すれば大丈夫という安心感を持つようにします。これだけでモノの数は減っていきます。

そして肝心なのは「使ったら元に戻す」ということです。モノは「何かをするために使う」ので「使いたいときにない」と困ります。前回使ったモノを元に戻していないと、使いたいときにそこにモノがないことになり、どこか別のところから探してきて「別のモノ」を持ってくることになります。するとまた使ってそのままになり、そこが新しい置き場所となってしまって、「別のモノ」は元にあったところからなくなるので、その「別のモノ」を使いたい時には「またさらに別の場所」から「さらに別のモノ」を持ってくるというスパイラルにおちいります。
ですから使ったものは必ず元の位置(定位置)に戻すようにしましょう。
あらかじめ机上や引き出しに「モノの定位置」を決めてしまうとうまくいきます。すると「別のところ」「別のモノ」は不要となるので全体のモノの数が減ることになります。

たとえば職人の道具や料理人の調理器具、大工道具などのように必ず定位置にあれば見ないでもそのモノにアクセスすることができます。
ビジネスマンでも上着のポケットやカバンなどから名刺、手帳、ペン、メモ、携帯、財布、ハンカチなどを見ないで取り出すことができます。そしてもう一歩すすめて、使い終わったらさっと元に戻すということができれば、モノへのアクセスタイムは格段に減ります。まるで「武士の居合抜き」のようですね。要は「整頓」をしましょうということです。

そして三番目に「モノの置き方」(立てる・重ねない・見やすく)ということです。
「書類を探す」というとどういうイメージですか。ちょっと想像してみてください。デスクの上に山積みされた書類の中から一枚一枚書類をめくって探したり、封筒、紙袋、カバン、キャビネットから一件一件探す、なければまた同じところを何度も何度も探す。というイメージがわくと思います。
でもファイルボックスを使って、そして一件一葉のクリアファイルに入れて立てておけば、格段に探しやすくなるのです。書類は寝かせておくと積み重なり、探すのに手間取ります。「あるのに見つからない」こともしばしばです。「木は森に隠せ」というように書類は紙の山の中から探し出せないものです。
また、中身の見えない封筒よりも中身の見えるクリアファイルに一件一葉で書類をまとめておけば、その案件が一発で取り出せるのです。
筆記具も一緒です。ペン立てをガサガサと探すより、4色+1ボールペンを一本だけ机上にペン先を手前にして置いておけば、最短のアクセスタイムとなります。ペン立ても不要かもしれません。

そして四番目に「あらかじめ必要なモノをすべて用意しておく」ということです。
作業を始めてから必要なモノを準備するのでは、中断したり、スピードが落ちたりして、またトップスピードになるまでに時間がかかります。先の「居合抜き」で取り出せるモノ以外の必要なモノは最初から用意しておきましょう。

じつはここがポイントです。みなさん上記3つのポイントまたは「ワザ」として持っていることが多いのですが、それ以外のモノを探してタイムロスをすることが多いのです。たとえば、データ、資料、名簿、ファイル、帳簿などがあてはまります。封筒、切手、伝票、用紙、袋、箱などのちょっとしたモノも対象です。

最後に、実際に作業するときには、「机上には1つのタスクだけ置く」ことです。
私はデスクの右から左方向へ作業をすすめるようにしています。これから作業するタスクを1つだけ取り出しクリアファイルから机上に取り出します。道具や資料はすべてそろっている状態で作業を始めます。割り込みがあった時は紙に書いて「INBOX」に入れ、淡々と作業を続けます。終了したら左へ流していきますが、作業は雑音が入らないように1つの作業だけに集中します。余計なモノやタスクは机上に置きません。